フェアトレード

このネタをメモした理由

発言:格差を解消したいなら、高い値段でコーヒーを買わずに、コーヒーを買わなきゃいいんだ。

コーヒーは80年代までは、コントロールされた国際価格によって生産・供給の安定化が図られていた(らしい)。しかし、どっかの誰かが協定をやぶっちゃって、グダグダになりました。という話を聞きました。
そこで、思い出したのは、「スターバックスは仲買人を通さずに生産者から直接買付けているから、安くて美味しい豆を仕入れられるんだよ。しかも、仲買人を通さないから生産者にもより高い対価を払えるんだよ。」という話。
なんだそりゃ?結局、お前らが安く仕入れようと中抜きをしたせいで、我も我もとやりだして価格が下がってしまったんじゃないのか?*1

ということはですよ、コーヒーのフェアトレードってのは間違った対策法なのではないかと思ったわけです。
そもそも、コーヒーは高価値で現金化できる農産物だったわけです。しかもコーヒーを欲しているのは先進国ですから、後進国からすればお手軽に外貨を稼げる産業でもあったわけだ。
適した気候・土地だったら適当に木を植えて待っていれば実がなるわけでしょ。すんごいお気楽だから、人間はみんな楽してお金を欲しがるわけで、当然のようにコーヒーを植えますわな。
そして、それで生活できるようになったなら、それ以上なにを求めるというのでしょうか?

コーヒーを作り続けていれば生活できる人から、コーヒーしか売るものがないという人から、コーヒーを買い続けていたら、格差なんて解消できないでしょうよ。

もし、本当に、格差を解消したいのなら、フェアトレードと称して不当(経済原理に反している)に高いコーヒーを買うのはやめるべきだ。
コーヒー以外の産業を彼ら自身によって興しなければいけない。

ということを、フト考えた。
どうなんだろ。こういう話を扱っている本やらblogってあったらおせーて。

フェアトレード保護主義

原義としては、公正取引委員会とかの「公正取引」。カタカナ語としては、現在のグローバリズムの象徴の一つである自由貿易(free-trade)を意識した語(対義語とまでは言い切れないが)として使われている。

フェア・トレードとは - はてなキーワード

フェアトレードという言葉を検索すると「保護主義が形を変えたものにすぎないだけだ」などといった議論もあるが若い人はこんな議論にエネルギーをつぎ込むのは極力やめましょう。

2007-03-14

いろいろ考えてのことなんですが、論争を仕掛ける人が節度を持って云々というのはつまり貿易論で言うところの保護主義であり、フェアトレードであるということがあまりよくわかっていませんでした。論争に仕掛ける側にある程度の節度というか義務が生じるのと同様に応じるほうにも自分の身は自分で身を守るという義務が発生するということについてあまりにも軽視していました。

2007-03-14

経済学者はフェアトレードに懐疑的だけど、そうでない人は多分好きだ。

http://d.hatena.ne.jp/devecon/20070311

まだ、ぜんぜんわかっていないのだが、フェアトレードというのは、自由主義のアンチテーゼなのか?それとも、格差に対するアッパーの罪悪感から生まれたのか?

最近の私は、社会主義のようなスタンスで世の中を見ては「あいつらはアメリカ的で気に食わん」的発言を多々しております。

フェアトレードのフェアってのは、まだまだ意味がわかりませんなぁー。保護貿易ならまだわかりやすいのだがなー。*2

コメント:お礼

an_dan_go 『フェアトレードの話だと、山形浩生さんのこちらの記事はどうでしょうか。
http://cruel.org/economist/economistshopping.html

an_dan_goさん、山形さんのページを教えていただきありがとうございます。

私も真似したくなりました。
私の愚痴日記を読んで下さる方がいるとは、まったく意識せずに書いているので自分の脳内メモになっており、非常に分からない文章になっていると思います。ご迷惑おかけしております。(といっても、改善する気はない)

フェアトレードというのは、自由資本主義の社会において、消費者が意志を持って行動するという点で、消費者が積極的に社会運営に関わっていこうという、高貴な運動だと思います。
しかしながら、それがどのような成果を出しているのか、本当に意図している成果なのか、を分かっていてフェアトレードという活動をおこなっているのか疑わしいというのが、今回のメモの本質です。

すません、出かけなきゃいけないので、続きはまた書きます。

疑問が表出した順序

NHK教育の「地球データマップ」という社会科もしくは総合学習向けの番組をダラダラと観ていたら、コーヒーのフェアトレードを扱っていた。その中で、コーヒーの国際価格が年々下がっていますよというグラフが使われていた。


コーヒーは、おもにコーヒーベルトと呼ばれる赤道付近の途上国で作られます。以前は価格をほぼ一定に保つため、輸出量を調整する取り決めがありましたが、80年代後半、コーヒーを安く買い付けようとする先進国の企業に押されて取り決めが無くなりました。企業はなるべく安い値段でコーヒー豆を買いつけようとし、ベトナムなど新しい生産地も現れたため、コーヒーの価格はどんどん下がりました。コーヒー農家の収入は減り、子供達を学校に行かせられなくなったり、農園を続けることも難しくなったのです。このように経済のグローバル化によって世界中が国際市場の影響を受け、貧しい人たちがますます貧しくなって格差が広がっています。

http://www.nhk.or.jp/datamap/15-1.html

ここで思い出したのがスターバックスの話。「スターバックスは、おいしいコーヒー豆を仕入れるために直接生産地から買い付けている、というふれこみで店舗を増やしていました。」
ということは、このNHKの番組はスタバのようなコーヒー屋やその顧客を暗に批判するつもりなのか?と思ったわけです。
でも、まずこのグラフが'97年からはじまっているのが怪しいなと思い、コーヒー価格の推移を見てみたいと探してみたのですが、サクッとはみつからなくて、超アバウトなグラフしか見つけられなかった。だが、だいたいのことは想像が付く。農産物はその年の天候によって価格は簡単に変動してしまう。したがって、'97年〜'02年までの価格だけ注目しても、それが構造的に生じた価格下落なのかどうかは分からないのだ。(よね?)*3
こうなると、この番組そのものが怪しいなとなってきてしまう。なにかしらの誘導が込められていると感じてしまう。

通常のコーヒー貿易では、消費者が払うお金の大部分は、途中の業者のところに行ってしまいます。農家の受け取る金額はわずかで、その価格は国際市場に左右されます。また有機無農薬栽培や環境への配慮などは手間がかかるためやりにくくなります。
フェアトレードでは途中の業者を省き、現地から直接に高い値段で買いつけます。 そうすることで農家は暮らしが安定しますし、有機無農薬栽培でもやっていけるようになるのです。
フェアトレードは、途上国の農村や都市のスラムなどに暮らす貧しい人々に仕事の機会を提供し、彼らが自らの力で暮らしを向上させられるように支援することもできます。コーヒー以外にも、チョコレート、紅茶、洋服、アクセサリーなど、様々な商品があつかわれています。
あなたが買い物をする時にフェアトレードの商品を選ぶだけで、格差や貧困が生まれるしくみを少しずつでも変えていくことができます。こうしたことを意識して消費することは、選挙で「持続可能な社会」に一票投じるのと同じことなのです。

http://www.nhk.or.jp/datamap/15-1.html

さて、このくだりも怪しい。
フェアトレードの精神そのものは立派だ。けれども、フェアトレードで格差が解消されたり、持続可能な社会が作れるかどうかは疑問だと思う。
この番組では、フェアトレードについて疑問を抱くこともなく、フェアトレードを持ち上げていて気持ちが悪かった。しかし、私にはフェアトレードがどういったものなのかも分からない、「フェアトレードは素晴らしいですよ」と自称している人たちの情報しか知らないために、批判しようにも材料がないのだ。
というわけで、訳の分からない文章にもならないものをウダウダと並べていたのです。

追加参照リンク

まだまだ不見識であるがやっぱりフェアトレードってのは、格差を解消するための消費運動ではなく、「格差に対する罪悪感を解消するための感情的消費行動」なのではないかという素朴な直感が正しいという気がする。

現時点の雑感

アフリカ等では今もコーヒーの産出量は増加し続けているそうですが、フェアトレードどころか国際取引市場価格すら知らない人たちが仲買人の言い値で買い取られてしまう構造の中で代替する選択肢がない事によるものだと考える方が説得力を感じます。フェアトレードが増産インセンティブを働かせるほど誤ったシグナルになるのは杞憂のように見えるのですが。

2006-12-26

だからやっぱり、フェアトレードコーヒーなんか買うのをやめて実効性のある補助をおこなうべきじゃねぇーか。ODAでもなんでもいいけど、技術供与とかして工業化を促すとかコーヒー以外にも現金収入につながる方法を与えろよ。ってのは野蛮な論理ですかね?
以前メモしたこと(id:q___p:20070221#1172055226)ですが、もしも(国際)社会福祉として平等性を訴えるのが左翼的過ぎて嫌だわ。ODAなんて野蛮な手法は嫌いだわ。なんて言うならば資本主義・自由主義での対等なプレーヤーとして育て上げるやり口しかないのではないかな?

  • カンボジアの話
    • すんごいアメリカチックだなー。
    • それって、資本主義・自由経済主義のプレーヤーを貧困地域から供給しようという動きにしか見えないね。
2007-02-21 - 現象派と理論派の対立。

あと、レモン市場 - Wikipediaみたいな話も自由主義の仲間だな。ナニワ金融道で勉強しなおしたくなります。

id:raistlin_majere:20070107:1168202428 その1、その2、その3と読んでみて

自分の前述をコピペするのみ

フェアトレードってのは、格差を解消するための消費運動ではなく、「格差に対する罪悪感を解消するための感情的消費行動」なのではないかという素朴な直感が正しいという気がする。

いろいろと、その正当性を主張してみたものの、その実効性(役立っているかどうか怪しい)とか現実に行われていることが狡猾なマーケティング風になってしまっていることなどから、宇宙人目線でみる(経済圏の外から冷ややかに眺める)と、「ホントごめんなさい。」って謝っているだけにみえるんだよなぁ。

ごめんね。頭悪いくせに口が悪くて。

*1:もちろん、これは素人考えなので、正しく経済学によって考慮すると、中抜きをしたから全体の価格が崩れて不幸が生じるなんて間違っているのかもしれません。

*2:消費者自身が政府・企業になりかわって保護貿易をしましょう的な取り組みだとしてら、無駄だからやめとけとなるのだが、そうでもないっぽい?

*3:コーヒー豆の価格・相場, http://www.tge.or.jp/japanese/price/pri_all_01.shtml?c=nav_ara