ボクシングというマイナースポーツ

内藤大助 vs. 亀田大殻の試合をテレビで観た。
一番の衝撃は、チャンピオン内藤のトランクスにでかでかと「ウェブクルー」「保険見直し本舗」と書かれていたことだ。

世界チャンピオンでありながら、この手の広告屋をスポンサーにつけなければならない。日本ボクシング界の業界としてのお寒い状況を一瞬にして察してしまった。一方、挑戦者の亀田選手のトランクスには、スポンサーロゴなど入っていなかった。(勿論、ヒールな亀田家にスポンサーするなんてトンでもないと考えるのも、納得だけど)

単なる妄想なんだが、亀田ファミリーというのはボクシング界が作り出した虚像なのではないかと思った。彼らのテレビを通じた所業の数々は、零細化したボクシング界が一発逆転を狙った人工的なキャラクターなのではないかと思ったのだ。ボクシング業界は、イメージキャラの宣伝のためにTBSを巻き込んで、大衆の耳目を集めようと必死になっているのだろう。
亀田ファミリーは、どっちに転んでも良いのだ。亀田父の大ボラは、お笑い芸人の「フリは大きければ大きいほど面白い。どっちに転んでも受けるからね。」というメソッドそのままなのだ。
仮に実力でチャンピオンになればお涙頂戴の美談として語られる。今回のように、正規の日本チャンプが勝てば、実力のあるチャンピオンが全国的に再評価される。そして、亀田家は使い捨てられるだけなのだ。

かつてのボクシング人気は戻ってこない?

「チョチュネー」の具志堅用高ガッツ石松の現役時代を知らないが、それでも彼らが日本を沸かせたということは知っている。
今の日本ボクシング業界は、当時とは比べ物にならないほどに低迷してしまっている。きっと、業界の人達は今の人気に不満があるのだろう。何とかしたいと真剣に考えても、考えれば考えるほど、かつての人気が戻ってこないことは、ガチなんだろう。
だからこそ、亀田ファミリーのような一発逆転の作戦に打って出たのではないだろうか。

同じような状況は、他の業界にも

  • オートバイロードレース
    • かつての人気はどこへやら。レース業界だけでなく。オートバイの製造メーカー、販売店、出版社、丸ごと全体の市場が縮小してしまいました。
      • サーキットライセンス保持者数:7千人(1983)→4万7千人(1988)→1万5千人(2006)*1
      • 8耐観戦者数:15万人(1988)→7万5千人(2007)*2

他にも同じように、かつて隆盛を極めたもので、今では下火になってしまったものは、いっぱいあるんじゃないかな。
そういう輩(おっさん)が、一発逆転を目指して空回りしているのって寒々しくもあり、痛々しくもあります。

*1:ライセンス保持者数はビデオの中ではサーキットライセンスと言われており、性格には何を指しているかわからない。2006年の数字はMFJのライダーライセンス数である

*2:当時の人数はビデオ中で、現在の人数は公式発表を見つけられなかったのでブログで見つけた数字。